2010年1月15日金曜日

NHKBs3:アーカンソーのコメ作り……とても効率的で生産的、でもどうしてニッポンでは実現できないのだろう?

考えさせられてしまった番組:
NHK プレミアム8<紀行> コメ食う人々「第5回 巨大農場のアメリカンドリーム」: "最先端技術を駆使し、世界最高水準の効率でコメを生産するアメリカの巨大農場を訪ねる旅。旅人は俳優・照英。旅はまず、アメリカ最大の穀物輸出港ニューオーリンズで珍しいコメ料理の数々に出会うところから始まる。さらにアメリカ最大の米作地帯アーカンソー州へ。レーザーを使った精密な耕作、飛行機による肥料の空中散布、10トントラック並みの大型トラクターが行き来する農場…。そこはまさに世界の“コメ生産工場”だった。"
たまたまこれは米国の農場だが、ヨーロッパでも同じようなもの。昔のヨーロッパは今のニッポンと同じような小規模の農地ばかりだった。しかし18世紀からのエンクロージャーで大規模化が進み、国民消費者の生計費はドラスティックに節約でき、みんなが豊かになった。ところが、マッカーサーが日本の共産化を防ぐ目的で導入した農地解放とニッポン農業の小規模自作農家化政策が、日本の小規模農業者を既得権集団化させ、その世襲される権利が法律的に保障されているがために、ニッポンの経済発展は阻止され、いつまで経っても農家以外の国民はみんな貧しいままなのだ(都市のみすぼらしい電柱景観と洗濯物を見よ、世界中からバカにされている)。悲しいことである。

ニッポンの農家の百倍以上の規模を持ち、高度に機械化され、IT化され、世界に貢献している米国のコメ農家の生活レベルは、驚くことに、ニッポンの非効率な小規模農家の生活レベルを遙かに下回る質素なものである。これはおかしいことである。米国農家が可哀想であるということではなく、ニッポンの農家は、都市住民の犠牲の上に、ボロ儲けし過ぎているということなのである。ニッポンでは国際的歴史的にきわめて非効率な農村既得権集団が政治的発言力を高めた結果、自分の働きが悪いままにそれを正当化し、国民のウヨ的ナショナリズム感情の乗じて、国民のおカネを搾り取って自分たちの生活水準を実力以上に高めることに大成功をおさめたからに他ならない。あいつら既得権集団はいまNHKなどのマスコミを総動員して自分たちの非効率労働の正当化に必死だが、これではニッポンの限られた生産資源はいよいよ浪費され、ニッポンはどんどん落ち目になっていくのである。そのコストを払っているのは、都市住民。テレビの宣伝にすぐ洗脳されてしまう「地産地消」PTAおばさんたちは、うまいこと騙されて自分の生活水準を犠牲にしているのであるが、何故だかそれに気がついていない。

これではしようがない。日本はやっぱり売りだ。

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